マーケティング戦略の見直し方|施策を数字で評価して、続ける・やめる・変えるを決める手順

マーケティング戦略の見直しは、目標から指標を分解し、施策ごとに続ける・やめる・変えるを決める手順で進められます。KPIの分解、評価の表の作り方、見直しの頻度までを、想定の例を交えて順に解説します。評価の記録の残し方も紹介します。
広告もSNSもサイトも手を付けているのに、どれが成果につながっているのか分からない。そう感じたときが、戦略を見直すタイミングです。
見直しといっても、戦略を最初から作り直す必要はありません。今ある施策を数字で並べて、続けるもの、やめるもの、変えるものに分けるだけで、次にやることが決まります。
この記事では、その手順を5つの段に分けて説明します。
段1|目標を一つの数字にする
最初に、何を目標にしているかを一つの数字に直します。「売上を伸ばす」ではなく、「3か月で問い合わせを月20件にする」のように、期間と数字で書きます。
目標が複数あると、施策の評価がぶれます。複数ある場合は、今期の一番を決めて、ほかは参考にとどめます。
段2|目標を、施策につながる指標に分ける
次に、目標を、掛け算の形で分けます。問い合わせの件数なら、次のようになります。
問い合わせの件数 = サイトの訪問数 × 問い合わせに至った割合
訪問数はさらに、検索、広告、SNS、メールなどの経路に分けられます。
経路 | 訪問数 | 問い合わせ | 割合 |
検索 | 1,000 | 8 | 0.8% |
広告 | 400 | 8 | 2.0% |
SNS | 300 | 1 | 0.3% |
メール | 100 | 3 | 3.0% |
この表の数字は、考え方を示す想定の例です。自社の数字は、GA4 などの計測ツールで、経路ごとの訪問数と成果を出して作ります。
段3|施策ごとに、お金と手間を並べる
経路ごとに、かかっているお金と、担当者の手間(時間)を足します。成果1件あたりのお金と手間が出ると、施策を比べられます。
経路 | 成果1件あたりの費用(例) | 毎月の手間(例) |
検索(記事) | 低い | 多い |
広告 | 中 | 少ない |
SNS | 高い | 多い |
メール | 低い | 少ない |
表は考え方を示す想定です。数字が無い施策(SNSなど)は、費用ではなく手間で比べます。
段4|続ける・やめる・変えるに分ける
並べたら、次の基準で3つに分けます。
判断 | 基準 | 次の動き |
続ける | 成果1件あたりの費用が低く、成果が安定している | そのまま続ける。余力があれば量を増やす |
変える | 訪問は多いのに成果に至る割合が低い、または逆 | 原因を1つ決めて直し、数週間後に数字を見る |
やめる | 費用も手間も大きく、成果が少ない状態が続いている | 一度止めて、浮いた時間を「続ける」に回す |
やめる判断は、数字が出てから決めます。1か月だけで決めると、施策が育つ前に止めてしまうことがあります。判断の期間は、施策ごとに先に決めておきます。
直す箇所を決めるときは、コンバージョン改善の手順が使えます。
段5|見直しの頻度を決めて、記録を残す
見直しは、四半期に1回など、頻度を決めて予定に入れます。次の3つを記録に残すと、次の見直しが楽になります。
1. 見直した日の数字(段2・3の表)
2. 続ける・変える・やめるの判断と、その理由
3. 変えた施策は、何を変えたか
記録が無いと、数か月後に「なぜこの施策をやめたのか」が分からなくなります。
見直しで気をつけること
- 他社の成功事例をそのまま真似ない。自社の数字が出てから判断する
- 一度に変えるのは、1つの施策の1つの要素にする
- 計測が入っていない経路は、先に計測を入れる。数字が無いまま判断しない
計測が入っていない、あるいは他社が作ったサイトで計測の仕組みが分からない場合は、中身を調べるところから始めます。
まとめ
- 目標は期間と数字で一つにする
- 目標を、訪問数と成果に至った割合に分け、経路ごとの数字を出す
- 費用と手間を並べて、続ける・変える・やめるに分ける
- 四半期など頻度を決めて見直し、判断の理由を記録に残す
次に読む記事

ECサイト運営のよくある悩み・課題5選|売上が伸びない原因を数字で見つける方法
記事を読むこの記事を書いた人

株式会社デイワン 代表取締役 月森 隼人
不動産コンサルタント、注文住宅やマンションなどの企画営業を経験し、大手広告代理店のデジタル部署にて、Web領域でのブランディングややディレクションなど上流から幅広く担当。






