業務日報の書き方|項目・例文・テンプレートと、後から読み返せる日報にするコツ

業務日報の書き方を、基本の項目・例文・テンプレートで解説します。業務内容や所感の書き方、書くことがない日の考え方に加え、「いつもと違ったこと」と「判断の理由」を残して、後から読み返して使える日報にする項目の作り方も紹介します。
毎日の業務日報に何を書けばよいか分からない、気づけば昨日と同じ内容を写している、という悩みはよく聞きます。上司に出すための書類だと考えると、どうしても「今日やったこと」を並べて終わりになり、書く側も読む側も手応えを感じにくくなります。
もう1つの悩みは、書いた日報がほとんど読み返されないことです。同じようなトラブルが起きたとき、過去の日報に答えが書いてあっても、探す手がかりが無かったり、そもそも理由が書かれていなかったりして、結局は詳しい人に聞くことになりがちです。
業務日報の基本の項目は「業務内容・成果と進捗・課題・所感・明日の予定」で、そこに「いつもと違ったこと」と「そのときの判断と理由」を足すと、報告で終わらず次の人が使える日報になります。この記事では、項目の作り方、書き方のコツ、職種別の例文、そのまま写せるテンプレートを順に紹介します。
業務日報とは|報告と記録の2つの役目
業務日報は、その日に取り組んだ仕事の内容や進み具合、困っていることを、上司やチームに伝えるための文書です。毎日の進み具合を上司がつかめるので、遅れや問題に早く気づいて手を打てるようになり、書く本人にとっても1日を振り返る機会になります。
ただ、日報の役目はその日の報告だけではありません。書いたものは会社の中に残るので、半年後や1年後に同じ仕事をする人が読めば、そのとき何が起きてどう対処したかを知る記録になります。日報には、今日の報告と、次の人への記録という2つの役目があると考えると、何を書けばよいかがはっきりしてきます。
なお、似た文書に業務日誌や週報があります。日誌は自分のための記録の色が強く、週報は1週間分をまとめて報告するものですが、書く項目の考え方はこの記事の内容をそのまま使えます。
業務日報に書く項目
日報の項目は、報告のための項目と、知識を残すための項目の2つに分けて考えると整理しやすくなります。次の表は、この記事で紹介するテンプレートと同じ項目です。

項目 | 区分 | 書くこと |
日付・氏名・部署 | 報告 | いつ、誰が |
今日の業務内容 | 報告 | やったことと、かかった時間 |
成果・進捗 | 報告 | 数字で(件数・割合・予定に対してどこまで) |
課題・相談したいこと | 報告 | 困っていること、上司に判断してほしいこと |
いつもと違ったこと | 知識 | 予定外の出来事・いつもと違う反応(無ければ「なし」) |
そのときの判断と理由 | 知識 | 何を見て、なぜそうしたか |
次の人に伝えたいこと | 知識 | 同じことが起きたら最初に確かめること・頼る人や資料 |
所感・気づき | 報告 | 感想ではなく、気づきと次に生かすこと |
明日の予定 | 報告 | 明日やることと、優先する順 |
報告のための基本の項目
報告の項目は、多くの会社の日報でほぼ共通しています。日付と担当、今日の業務内容、成果と進捗、課題や相談したいこと、所感、明日の予定の6つがあれば、上司はその日の動きと、手助けが要る所をつかめます。
この中で特に大事なのは「課題・相談したいこと」です。困っていることを日報に書いておけば、上司は会議を待たずに声をかけられ、書く側も口で言い出しにくい相談を伝えやすくなります。
知識を残すために足す項目
知識を残すために足すのは、いつもと違ったこと、そのときの判断と理由、次の人に伝えたいこと、の3つです。いつもどおりに進んだ仕事は手順書に書かれていることが多い一方で、予定外のことが起きたときにどう考えて動いたかは、本人の頭の中にしか残らないことが多いからです。
この3つの欄は、いつもと違ったことが無い日は空けておいて構いません。毎日すべてを埋めようとすると書く負担が増えて続かなくなるので、何かあった日だけ書く欄にしておくと、無理なく知識が溜まっていきます。日報を知識の集め方として使う考え方は、ナレッジ共有が難しい理由でも詳しく紹介しています。
業務日報の書き方のコツ
項目が決まったら、次は中身の書き方です。上司が読みやすく、後から探しやすい日報にするために、次の5つを意識してみてください。
- その日のうちに書く(翌日になると判断の理由を思い出せなくなる)
- 事実と所感を分けて書く(起きたことと、思ったことを混ぜない)
- 数字と固有名詞を入れる(「たくさん」ではなく「12件」、「お客様」ではなく取引先名や設備の名前)
- 後から探す人が使う言葉で書く(社内で呼ばれている製品名・設備名・作業名にそろえる)
- 判断には理由を1文添える(「〇〇だったので、〇〇した」の形)
中でも見落とされやすいのが、後から探す人の言葉で書くことです。同じ設備を人によって「2号機」「Bライン」「奥の機械」と呼んでいると、後から探したときに見つからず、日報が残っていても使えません。部署の中でよく出てくる名前は、呼び方を1つに決めておくと探しやすくなります。
判断の理由も、長く書く必要はありません。「異音がしたので、点検の前に運転を止めた」のように、何を見てどうしたかが1文で分かれば、次に同じ場面に出会った人の手がかりになります。
業務日報の例文
ここからは想定の例です。実在の会社や実際の出来事ではなく、書き方を説明するために作った記入例です。
同じ1日を2通りで書く
たとえば、製造の現場で設備の保守を担当する人が、ある1日を日報に書く場面を考えてみます。まずは、今日やったことの報告だけを書いた日報です。

■業務内容
・2号機の定期点検(9:00〜11:00)
・3号機の部品交換(13:00〜15:00)
・点検記録の入力(16:00〜17:00)
■所感
特に問題なく終わった。
■明日の予定
1号機の定期点検これでも報告としては足りていますが、半年後に読んだ人にとっては、何も分からない日報です。同じ1日に、知識を残すための3つの項目を足すと、次のようになります。
■業務内容
・2号機の定期点検(9:00〜11:00)
・3号機の部品交換(13:00〜15:00)
・点検記録の入力(16:00〜17:00)
■成果・進捗
点検は予定の3台のうち2台が完了。
■いつもと違ったこと
3号機の部品交換のあと、試運転で異音がした。
■そのときの判断と理由
取り付けの向きを疑い、外して確かめたら逆向きだった。
新しい部品は旧品と見た目が同じで、向きの印が小さいため。
■次の人に伝えたいこと
3号機のこの部品は、取り付け前に裏の印を確かめる。
迷ったら保全の係長に聞く。
■所感・気づき
部品の型が変わったことを、交換の前に知っておくべきだった。
■明日の予定
1号機の定期点検、3号機の再試運転後の日報には、3号機の部品の向きを間違えやすいこと、確かめ方、頼る人が残っています。同じ1日でも、いつもと違ったことと判断の理由を書くだけで、日報は次の人が使える記録に変わります。
職種別の記入例
報告の項目に加えて、「いつもと違ったこと」と「判断と理由」を書いた例を、職種ごとに挙げます。いずれも想定の例です。
職種 | いつもと違ったこと | そのときの判断と理由 |
営業 | 既存の取引先から、来期の発注量を減らすと聞いた | 理由を聞くと、競合の値下げではなく先方の生産計画の変更だったので、値引きの提案はせず、時期を分けた納品を提案した |
事務 | 請求書の金額が、発注書と合わない取引先があった | 先方の担当者が替わった直後だったので、こちらで直さず、先方に確かめてから処理した |
製造 | 朝の立ち上げで、温度が上がるまでいつもより時間がかかった | 気温が低い日だったので、立ち上げを30分早めた。次の寒い日も同じにした方がよい |
保守・サポート | お客様から同じ問い合わせが2件続いた | 画面の案内の文が分かりにくいと考え、回答の文をそろえて共有し、案内の修正を担当に頼んだ |
営業や事務の日報でも、考え方は同じです。数字の報告に加えて、いつもと違う反応があったときに何を確かめてどう動いたかを書いておくと、担当が替わっても、取引先ごとの事情や処理の判断が引き継がれやすくなります。
書くことがない日の日報
毎日同じ仕事をしていると、書くことがないと感じる日もあります。そういう日は、無理に特別な出来事を探す必要はなく、いつもどおりに進んだこと自体を記録として残せば十分です。
たとえば、業務内容と進捗を書いたうえで、「いつもと違ったこと:なし」と書いておけば、その日は予定どおりに終わったことが後から読んでも分かります。何も無い日が続いたあとに異変が起きたとき、「いつから変わったのか」を確かめる手がかりにもなります。
それでも所感に書くことが思いつかない日は、明日の仕事で気をつけたいことや、今日の作業で時間がかかった所を1つ書いてみてください。時間がかかった理由を考えることが、そのまま次の改善のきっかけになります。
所感の書き方
所感は、日報の中で一番書き方に迷いやすい欄です。「疲れた」「がんばった」のような感想だけでは読む人に伝わることが少ないので、その日に気づいたことと、次にどう生かすかを1〜2文で書くのがおすすめです。
たとえば「打ち合わせが長引いた」で終わらせず、「打ち合わせが長引いたのは、資料を当日に配ったからだと思う。次は前日に送っておく」と書けば、上司は課題と対策をつかめますし、自分にとっても次の行動が決まります。事実は業務内容の欄に、考えたことは所感の欄に、と分けて書くと、読む人にも分かりやすくなります。
業務日報のテンプレート
ここまでの項目を、そのまま写して使える形にまとめました。メールやチャット、社内のツールの日報の欄に貼り付けてお使いください。
■日付・氏名・部署
■今日の業務内容(やったことと、かかった時間)
■成果・進捗(数字で)
■課題・相談したいこと
■いつもと違ったこと(無ければ「なし」)
■そのときの判断と理由(何を見て、なぜそうしたか)
■次の人に伝えたいこと(最初に確かめること・頼る人や資料)
■所感・気づき(気づきと、次に生かすこと)
■明日の予定(優先する順に)「いつもと違ったこと」が「なし」の日は、その下の2つの欄を空けて構いません。部署の仕事に合わせて、「対象(設備・取引先・案件の名前)」の欄を足すと、後から同じ対象の日報をまとめて探しやすくなります。
読み返される日報にするための運用
書き方と項目をそろえても、日報が読み返されるかどうかは、日報をどこに置き、いつ読むかで決まります。次の3つを決めておくと、日報が出して終わりになりにくくなります。

1つめは、置き場を1つにすることです。メール、チャット、表計算のファイルなどに日報が分かれていると、後からまとめて探せません。部署ごとでもよいので、日報を集める場所を決めておきます。
2つめは、形式をそろえることです。項目の名前と順番が人によって違うと、読む人が毎回探す所から始めることになります。この記事のテンプレートのように、項目を決めて全員が同じ形で書くようにすると、読み返すときの手間が小さくなります。
3つめは、読み返す場面を決めることです。新しい担当に仕事を渡すとき、トラブルが起きたとき、月に1度の振り返りのときなど、日報を開く場面を決めておけば、書く側も「誰かが読む」と意識して書けるようになります。
日報が何か月分も溜まってくると、人が探して読むのは大変になります。溜まった日報をAIに引かせて、質問に答えさせる使い方もあり、AIで日報を書く・聞き取る・引く方法は日報AIの使い方で詳しく紹介しています。
まとめ|報告の項目に、知識が残る項目を足す
業務日報の基本の項目は、業務内容・成果と進捗・課題・所感・明日の予定です。これに、いつもと違ったこと、そのときの判断と理由、次の人に伝えたいことの3つを足すと、日報は今日の報告で終わらず、次の人が使える記録になります。
- 項目は、報告の6つと、知識を残す3つに分けて考える
- 知識を残す3つは、いつもと違ったことがあった日だけ書けばよい
- その日のうちに、事実と所感を分け、数字と社内の呼び方で書く
- 置き場を1つにし、形式をそろえ、読み返す場面を決める
まずはこの記事のテンプレートを、1つの部署で1か月ほど使ってみてください。溜まった日報や社内の資料を、次に困った人がすぐに引けるようにしたいときは、社内の資料を引いて出どころつきで答える当社の相棒AIもご検討ください。
---
FAQ 案(microCMS の FAQ の欄に入れる)
1. Q: 業務日報には何を書けばいいですか?
A: 基本は、日付・氏名・部署、今日の業務内容、成果・進捗、課題・相談したいこと、所感、明日の予定です。後から読み返して使える日報にするには、いつもと違ったこと、そのときの判断と理由、次の人に伝えたいことを足します。
2. Q: 書くことがない日は、日報に何を書けばいいですか?
A: いつもどおりに進んだこと自体を記録として残せば十分です。業務内容と進捗を書き、「いつもと違ったこと:なし」と書いておけば、後から異変が起きたときに、いつから変わったかを確かめる手がかりになります。
3. Q: 日報の所感はどう書けばいいですか?
A: 感想だけで終わらせず、その日に気づいたことと、次にどう生かすかを1〜2文で書きます。起きた事実は業務内容の欄に、考えたことは所感の欄に分けると読みやすくなります。
4. Q: 日報が読み返されないのはなぜですか?
A: 置き場が分かれていてまとめて探せない、人によって形式や呼び方が違う、判断の理由が書かれていない、といった理由が多いです。置き場を1つにし、項目と呼び方をそろえ、読み返す場面を決めると、使われる日報になりやすくなります。
5. Q: 業務日報のテンプレートはありますか?
A: この記事の「業務日報のテンプレート」の節に、そのまま写して使える項目の一覧を載せています。部署の仕事に合わせて、設備・取引先・案件の名前を書く欄を足すと、後から探しやすくなります。
よくある質問
- 業務日報には何を書けばいいですか?
- 基本は、日付・氏名・部署、今日の業務内容、成果・進捗、課題・相談したいこと、所感、明日の予定です。後から読み返して使える日報にするには、いつもと違ったこと、そのときの判断と理由、次の人に伝えたいことを足します。
- 書くことがない日は、日報に何を書けばいいですか?
- いつもどおりに進んだこと自体を記録として残せば十分です。業務内容と進捗を書き、「いつもと違ったこと:なし」と書いておけば、後から異変が起きたときに、いつから変わったかを確かめる手がかりになります。
- 日報の所感はどう書けばいいですか?
- 感想だけで終わらせず、その日に気づいたことと、次にどう生かすかを1〜2文で書きます。起きた事実は業務内容の欄に、考えたことは所感の欄に分けると読みやすくなります。
- 日報が読み返されないのはなぜですか?
- 置き場が分かれていてまとめて探せない、人によって形式や呼び方が違う、判断の理由が書かれていない、といった理由が多いです。置き場を1つにし、項目と呼び方をそろえ、読み返す場面を決めると、使われる日報になりやすくなります。
- 業務日報のテンプレートはありますか?
- この記事の「業務日報のテンプレート」の節に、そのまま写して使える項目の一覧を載せています。部署の仕事に合わせて、設備・取引先・案件の名前を書く欄を足すと、後から探しやすくなります。
次に読む記事

再発防止策の書き方と例文|報告書の項目と、「注意します」で終わらせない記録の残し方
記事を読むこの記事を書いた人

株式会社デイワン 代表取締役 月森 隼人
不動産コンサルタント、注文住宅やマンションなどの企画営業を経験し、大手広告代理店のデジタル部署にて、Web領域でのブランディングややディレクションなど上流から幅広く担当。






