ホームページ作成で使える補助金とは?2026年に使える支援制度と申請の注意点を解説

ホームページ制作に使える補助金の中心は小規模事業者持続化補助金です。第20回は2026年11月5日から12月15日まで受付で、ウェブサイト関連費は30万円まで・単独申請不可。IT導入補助金(現デジタル化・AI導入補助金)が使えない理由や、東京都の創業助成事業など、公式情報で整理します。
目次
1.ホームページ作成に使える補助金の全体像
1-1.小規模事業者持続化補助金
1-2.デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)
1-3.新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
1-4.東京都の「創業助成事業」
1-5.自治体の補助金・助成金
2.申請の前に確かめておくこと
2-1.対象者に当てはまるか
2-2.販路開拓や生産性の向上に、どうつながるかを説明できるか
2-3.受付の期間と、商工会・商工会議所の手続きに間に合うか
3.補助金を使うときの注意点
3-1.交付決定の前に発注・契約しない
3-2.補助金は後払い
3-3.運用まで終えないと対象にならない
3-4.作ったサイトを自由に処分できない期間がある
3-5.採択されるとは限らない
4.まとめ
5.補助金の額に収まらないホームページや業務システムの相談
ホームページを作る、作り直すときに、補助金で費用を抑えられないかと調べる人は多いものの、制度ごとに対象の経費が違い、ホームページ制作に使える補助金は意外と限られています。使えると思って進めたのに対象外だった、という失敗を避けるには、制度ごとの決まりを先に確かめておくことが近道です。
この記事では、事務局や各制度の公式サイトと公募要領(2026年11月1日時点で公開されているもの)をもとに、ホームページ制作に使える補助金と、使えない補助金、申請で気をつけることを整理します。
先に答えを書くと、ホームページ制作の費用に使いやすいのは小規模事業者持続化補助金です。第20回の受付は2026年11月5日(木)から12月15日(火)17:00までで、ウェブサイト関連費は30万円(税込)まで、ほかの販路開拓の経費と一緒でなければ申請できません。IT導入補助金(2026年度からデジタル化・AI導入補助金)は、ホームページ制作が対象外です。
ホームページ作成に使える補助金の全体像

2026年11月1日時点で、ホームページ制作に使えるかどうかを公式の情報で確かめた制度を、一覧にしました。
制度 | ホームページ制作での扱い | 受付の状況 |
小規模事業者持続化補助金 | 対象(ウェブサイト関連費として30万円まで・単独申請不可) | 第20回は2026年11月5日から12月15日まで |
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金) | ホームページ制作は対象外。業務ソフトは対象になり得る | 最終締切は2027年1月7日 |
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 | ホームページ単体は向かない。新製品・新事業の取り組みの一部なら検討 | 第1回は2026年10月30日に受付終了 |
東京都「創業助成事業」 | 創業初期の経費が対象。ホームページが入るかは募集要項で確かめる | 令和8年度の第2回は2026年10月8日に受付終了 |
自治体の補助金・助成金 | 制度ごとに異なる | 地域と時期による |
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が経営計画を立てて取り組む販路開拓や、あわせて行う業務の効率化の費用を補助する制度で、ホームページ制作に使う場合の中心になります。第20回の公募要領は、販路開拓のためのウェブサイトやECサイト、システムの開発・構築・更新・改修・運用に要する経費を「ウェブサイト関連費」として対象に挙げています。
項目 | 第20回の内容 |
対象者 | 小規模事業者(常時使用する従業員が、商業・サービス業は5人以下、宿泊業・娯楽業と製造業その他は20人以下)。商工会・商工会議所の支援を受けて申請する |
補助率 | 2/3(賃金引上げ特例のうち赤字の事業者は3/4) |
補助上限 | 50万円。インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円、両方を満たすと200万円が上乗せされる |
ウェブサイト関連費 | 補助金の申請額で30万円(税込)まで。ウェブサイト関連費だけでは申請できない |
申請の受付 | 2026年11月5日(木)から12月15日(火)17:00まで(電子申請のみ) |
事業支援計画書(様式4)の発行の受付 | 2026年12月4日(金)まで。この日を過ぎると、いかなる理由でも発行できない |
採択の発表 | 2027年3月頃の予定 |
ウェブサイト関連費は、チラシやインターネット広告、展示会への出展など、ほかの経費と一緒に申請します。たとえば、ホームページの制作と、新サービスを知らせるチラシの作成・配布を組み合わせて計画を立てる使い方です。
公募要領が対象の例に挙げているのは、商品販売のためのウェブサイトの作成や更新、顧客管理システムの構築などです。一方で、ウェブサイトやシステムに関するコンサルティングの費用、補助事業の期間内に運用に至らなかったホームページやランディングページ、有料配信する動画の制作費などは対象外とされています。くわしい申請の流れは、小規模事業者持続化補助金とは?申請の流れや申請枠、よくある質問を徹底解説!で取り上げています。
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)

IT導入補助金は、2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」に名前が変わりました。よくある誤解に「IT導入補助金でホームページを作れるのでは」というものがありますが、事務局のよくあるご質問は、ホームページ制作(ECサイト制作を含む)を補助対象外と明記しています。
対象になるのは、事務局に登録されたITツールで、通常枠なら受注・在庫・会計・顧客管理といった業務プロセスを持つソフトウェアです。ホームページに予約や会員管理などの業務システムを組み合わせる場合でも、お客さまが使う画面を新しく作る費用は、公募要領が対象外と定めるスクラッチ開発に当たるため、ホームページに近い部分は補助の対象に入れられません。
制度の全体像は【2026年版】デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)とは?申請枠・補助率・申請の流れを解説、ECサイトの扱いはIT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)はECサイト構築の対象外?使える補助金と申請の注意点で説明しています。
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金
ものづくり補助金と中小企業新事業進出補助金は、どちらも公式サイトで「公募は終了」とされ、新しい受付は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に移っています。この補助金は、革新的な新製品・新サービスの開発、既存の事業とは異なる新しい市場への進出、海外への販路開拓という3つの枠で、機械装置・システム構築費などを補助します。
補助の下限が100万円(革新的新製品・サービス枠)から750万円(新事業進出枠・グローバル枠)と大きく、補助事業の終了後3〜5年の計画で付加価値や給与の伸びを求められる制度のため、ホームページを作るだけの目的には向きません。新しい製品やサービス、新事業の取り組みの一部として、受注の仕組みを備えたサイトを作る場合に検討する制度です。
第1回の公募は2026年10月30日(金)18:00に応募の受付を終えており、次の日程は2026年11月1日時点で公式サイトに載っていません。ものづくり補助金は、【2025年版】ものづくり補助金とは?申請の流れや活用のポイントを徹底解説!でも取り上げています。
東京都の「創業助成事業」

東京都と東京都中小企業振興公社が行う創業助成事業は、都内で創業する予定の人、または創業して5年未満の中小企業者等を対象に、創業初期の経費の一部を助成する制度です。令和8年度の募集のお知らせ(2026年2月16日)では、助成率が対象経費の3分の2以内、助成限度額が400万円とされています。
対象の経費は、賃借料、広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費、市場調査・分析費です。ホームページの制作費が入るかどうかは、発表の文面からは分からないため、募集要項で確かめてください。
申請には、TOKYO創業ステーションの事業計画書策定支援を終えていることなど、指定された創業支援事業の利用が必要で、要件を満たすまでに概ね2か月以上かかるとされています。令和8年度の第2回の受付は2026年10月8日(木)に終わっているため、次の募集は、東京都とTOKYO創業ステーションの案内を確かめてください。
自治体の補助金・助成金

都道府県や市区町村、商工会議所などが、ホームページの制作や更新に使える補助金・助成金を設けていることがあります。募集の期間が短く、年度ごとに内容が変わるものが多いため、記事の情報ではなく、必ず公式の募集要項で確かめます。
探すときは、中小機構のJ-Net21 支援情報ヘッドラインや中小企業庁のミラサポplus、補助金の電子申請の窓口であるjGrantsで、地域と「ホームページ」「販路開拓」などの言葉を組み合わせて調べると見つけやすくなります。
申請の前に確かめておくこと

対象者に当てはまるか
持続化補助金は、従業員の数が商業・サービス業で5人以下、製造業その他で20人以下といった小規模事業者が対象です。デジタル化・AI導入補助金は、業種ごとに決まった資本金か従業員の数の範囲に入る中小企業・小規模事業者等が対象で、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は従業員の数ごとに補助上限が変わります。
販路開拓や生産性の向上に、どうつながるかを説明できるか
「ホームページを作りたい」だけでは、補助の目的を説明したことになりません。持続化補助金は、自ら立てた経営計画に基づく販路開拓の取り組みを支える制度ですから、そのホームページで誰に何を売り、どう売上や問い合わせにつなげるかを、計画の中で具体的に書く必要があります。
受付の期間と、商工会・商工会議所の手続きに間に合うか
持続化補助金は、申請の前に、地域の商工会・商工会議所から事業支援計画書(様式4)の発行を受けます。発行の依頼の締切は2026年12月4日(金)で、申請の締切の12月15日より前に来るため、年末が近づくほど余裕がなくなります。GビズIDプライムのアカウントも要り、発行までに時間がかかります。
補助金を使うときの注意点
交付決定の前に発注・契約しない
持続化補助金は、採択のあとに見積書などを出して交付決定を受け、交付決定の日から補助事業を始められます。公募要領は、交付決定の前に発注・契約・購入・支払いをしたものを補助の対象外としているため、制作会社への正式な発注は交付決定を待ちます。
交付決定は、採択の発表から概ね1〜2か月かかる場合があります。ホームページの公開時期を決めるときは、この期間も見込んでおきます。
補助金は後払い
補助金は、事業を終えて実績報告を出し、金額が確定してから支払われます。制作の費用はいったん自社で払うことになるため、資金の手当てを先に考えておきます。
運用まで終えないと対象にならない
持続化補助金は、補助事業の期間内に運用に至らなかったホームページやランディングページを対象外としています。補助事業の期間は、交付決定の日から2028年3月31日までです。制作が遅れて公開できなかった、という事態を避けるため、余裕のある日程で計画します。
作ったサイトを自由に処分できない期間がある
ウェブサイトやシステムを50万円(税抜き)以上の費用で作ったり更新したりすると、通常は取得の日から5年間、目的外の使用や廃棄などが制限されます。この期間に処分する場合は事務局の承認が必要で、補助金の一部の返還を求められることがあります。補助事業の目的のためのホームページの改良や機能の強化は、この「処分」に当たらないとされています。
採択されるとは限らない
補助金は審査を経て交付が決まるもので、申請すれば受け取れるわけではありません。売上につながる根拠が乏しい、顧客のニーズと計画が合っていない、といった計画は、審査で不利になります。
まとめ
- ホームページ制作に使いやすいのは小規模事業者持続化補助金。ウェブサイト関連費は30万円(税込)まで、ほかの経費と一緒に申請する
- 第20回の受付は2026年11月5日から12月15日17:00まで。商工会・商工会議所の事業支援計画書は12月4日までに依頼する
- IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)は、ホームページ制作が対象外。事務局に登録された業務ソフトなら対象になり得る
- ものづくり補助金と新規事業進出補助金は新しい受付を終え、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金に移った
- 交付決定の前に発注せず、補助金は後払いで、運用まで終えて初めて対象になる
補助金の額に収まらないホームページや業務システムの相談

持続化補助金のウェブサイト関連費は30万円までで、会社の顔になるコーポレートサイトや、予約・申し込みの仕組みを持つサイトを作るには、足りない場合があります。補助金で払える範囲と、自社で払う範囲を分けて、全体の費用を考えることになります。
株式会社デイワンは、コーポレートサイトや採用サイトのリニューアル、業務システムやWebシステムの開発を、システム開発・Webサイトとして受けています。窓口に立つのはエンジニアでもある代表で、何ができるか、費用はどう考えればよいか、それぞれの良し悪しを、その場でお答えします。補助金の申請そのものは、制度ごとの窓口や、地域の商工会・商工会議所に相談してください。
作りたいサイトやシステムが決まっていなくても、いまの困りごとからうかがいます。
次に読む記事

IT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)はECサイト構築の対象外?使える補助金と申請の注意点
記事を読むこの記事を書いた人

株式会社デイワン 代表取締役 月森 隼人
不動産コンサルタント、注文住宅やマンションなどの企画営業を経験し、大手広告代理店のデジタル部署にて、Web領域でのブランディングややディレクションなど上流から幅広く担当。






